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変革のリーダーシップを称えて:CEOデイビッド・スランプ氏が導いたマレリ社の変革ストーリー

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The Digital Brain Platform

December 4, 2024

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デビッド・スランプ氏が描く変革のビジョン

グローバル大手自動車部品サプライヤーであるマレリ社は、変動的が高く複雑な業界セグメントで事業を展開し、世界中に7つの事業部門と87拠点を持ち、5万点の完成品と35万点の部品という膨大なポートフォリオを管理しています。

さらに、顧客の高い期待、工場や多数の顧客に供給される半導体チップなどの重要部品の調整に加え、複数企業の買収による異なるERPシステムの併存が、サプライチェーンを一層複雑なものにしていました。

こうした状況下で、CEOのデビッド・スランプ氏は、同社運営の抜本的な変革が必要であると認識し、「営業、在庫、オペレーションの計画は、組織の中核です。しかし、140の工場を抱える当社では、バラバラのツールやデータ、レガシーシステム、そしてエクセルへの過度な依存に苦しんでいました。これらをデジタル化し、グローバル基準に引き上げるためには信頼できるパートナーが必要でした」と語りました。

スランプ氏は、営業、在庫、オペレーション計画(SIOP)および基準日程生産計画(MPS)のDXを推進を決め、o9ソリューションズをパートナーとして計画プロセスの統合、データの統一、部門横断的なコラボレーションの促進を目指しました。

マレリ社は、この変革の取り組みを共有するため、イタリア・コルベッタ本社でo9ソリューションズと「Go&See」イベントを共催し、o9プラットフォームを活用したSIOPとMPSプロセスの変革を紹介しました。すべての部門と工場で稼働しているこのソリューションにより、意思決定の質の向上、需要予測精度の改善、サプライチェーン効率向上を実現しており、これらの成果について活発な議論が行われました。

変革前に直面していた課題

変革以前、マレリ社は部門間のサイロ化が進み、営業、製造、サプライチェーン、調達といった各部門が「共通言語」を持っていなかったため、コミュニケーションの停滞や非効率的な意思決定に苦しんでいました。

さらに、サプライチェーンは主にEDI(電子データ交換)に依存しており、中長期的な需要予測に関する社内ナレッジを十分活用できていなかったため、予測精度の低下や在庫管理の非効率が課題となっていました。

統一されたサプライチェーンに向けた取り組み

スランプ氏のリーダーシップの下、マレリ社はSIOPをサプライチェーン中心のプロセスから、企業全体の戦略的ツールへの進化を目指しました。チームメンバーの一人は「当初、SIOPはサプライチェーンのプロセスとして捉えられていましたが、今では営業、調達、財務、さらにはサステナビリティに至るまで、すべてのステークホルダーを巻き込んで意思決定を行う、企業全体のプロセスとなりました」と語っています。

「営業とサプライチェーンが同じ土俵で議論できるよう、営業用品番とサプライチェーン用品番を統合したことが鍵でした」- チームメンバー

CRMの営業データとo9プラットフォーム上のサプライチェーンデータを統合することで、すべての部門が統一された計画に基づいて行動することができるようになりました。

スランプ氏は、弊社主催のオンラインイベント『aim10x Digital』に登壇した際、より広範な課題について振り返り「半導体危機の際に学んだのは、サプライチェーンの問題はエンドツーエンドの問題であるということです。私たちは、供給確保やバッファ在庫の調整など、先を見据えてレジリエンスを強化する取り組みを進めています」と述べました。

変革の成果

今回の取り組みにより、次のような改善が見られました。

・予測精度の向上
5か月前に注文された部品のEDI精度が14%から69%に改善され、現在は部品単位での目標である75%を目指しています。また、予測精度も6~15ポイント向上しました。

・在庫およびコストの削減
精度向上と効率化により、在庫レベルが低下し、プレミアム輸送費などのコストも削減されました。チームメンバーの一人は次のように述べています「コラボレーションと生産終了に注力することで、陳腐化コストを大幅に削減できました。」

コラボレーションの向上
o9プラットフォームを信頼できる唯一の情報源として活用することで、より的確な意思決定を可能にしました。「社内では、現在すべてのデータが1つの情報源に基づいており、さらに社外では、顧客からのクレームの減少や陳腐在庫の削減が見られます」とあるチームメンバーは述べました。

アジリティの向上
リアルタイムデータへのアクセスにより、市場の変化への対応力が向上し、別のメンバーは次のように語っています「今では、営業、工場、物流などからの実際のデータや知見をもとに、チームがより機敏に対応し、営業活動を改善させています。」

得られた教訓

の変革にはいくつかの課題も伴いました。当初、マレリ社はパイロット版からスタートしましたが、グローバル展開にはより広範かつ標準化されたアプローチが必要であることに気づきました。
あるチームメンバーは「パイロット版から始めましたが、それだけではグローバル展開には不十分で、部門や拠点間でデータを標準化が必要でした」と語っています。

また、実装時にはチームメンバーをパートナーとして巻き込むなど、ユーザーの受け入れがプロジェクト成功のカギとなりました。「ユーザーが実装のパートナーとなり、より良い働き方の実現を通じて価値を感じることができたため、前向きに利用してくれるようになりました」と別のチームメンバーは述べています。

マレリ社の経験から得られた主なポイント

・包括的なアプローチ
全職務レベルのチームメンバーを巻き込むことで、コンセンサスと当事者意識を醸成しました。

・徹底したトレーニング
構造化されたチェンジマネジメントプログラムにより、新しいプロセスやツールへの適応がスムーズに進みました。

・データ計画
全社での統合された計画を実現するには、データの可用性と信頼性の確保が不可欠でした。

・透明性
実装状況を周知することで、ポジティブな勢いを生み出しました

aim10x Digitalのインタビューで、スランプ氏は次のように述べています「このジャーニーは、単にテクノロジーやツールの導入だけではなく、レジリエンスの構築、チームのエンパワーメント、そしてサステナブルな変化を創出することにあります。o9とのパートナーシップは、私たちが限界を超える助けとなり、今後のさらなる成果に非常に期待しています。」

o9ソリューションズは、マレリ社の変革を支援するパートナーであることを誇りに思い、同社の成功を支える価値あるソリューションを提供していきます。共に、イノベーションの限界を押し広げ、より強靭かつ効率的なサプライチェーンを築いていきます。

本記事の関連記事、「o9が支えるIBP(統合事業計画)変革の最前線からのストーリー」もぜひご一読下さい。

※本記事は、2024年11月に米国で公開された「aim10x Magazine」掲載記事の抄訳版です。内容および解釈については英語版が優先されます。

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米国ダラスに本拠を置くo9 Solutions(オーナイン・ソリューションズ)は、AIを搭載した次世代サプライチェーンプランニングプラットフォーム『o9デジタルブレイン』を提供しています。多様な業界の大手企業に導入されているo9デジタルブレインは、需要予測や供給計画、統合事業計画など、企業のサプライチェーンDXを強力に支援しています。私たちのミッションは、o9デジタルブレインを通じて、グローバル企業のサプライチェーン、商業、財務、サステナビリティにまつわる意思決定を変革することです。

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