/

Article

アディダスが挑む小売改革:D2Cモデルで顧客体験を再定義

Adidas banner 2048x1366
o9

o9

The Digital Brain Platform

December 13, 2024

1 read min

世界で最も象徴的なブランドの一つであるアディダス社は、小売改革に挑んでいます。同社はデータ駆動型の意思決定と、デジタルと実店舗をシームレスに結びつける戦略を通じて、ダイレクト・トゥ・コンシューマー(D2C)モデルで「金メダル」を目指しています。

「不可能なんてない(Impossible is Nothing)」を超えて

アディダス社の改革の核は、すべてのプロセスで「顧客を中心」に据えることにあります。同社プロダクトオーナーシップ ディレクターのポール・ティップス氏は、この改革を世界最高のスポーツブランドを目指す取り組みの一環と位置付けており、グローバルパートナーとの協業を維持しながら、自社のD2Cチャネルで顧客と直接つながり、カスタマーエクスペリエンスの向上させ、収益を増加させ、ビジネスモデル全体のバランスを取ることを目指しています。

小売改革を支える3つの柱

アディダスは以下の3つの柱を軸に、改革への第一歩を踏み出しました。

  • データ駆動型の意思決定:内部データだけでなく外部要因も考慮し、より顧客中心の意思決定を実現。
  • 顧客中心のプロセス:フラッグシップ店舗「Haloストア」をはじめとするすべての接点で一貫性あるブランディングを提供し、顧客体験を最優先。
  • 最適化されたオペレーション:商品セグメンテーションから品揃え計画まで、データを基盤にした効率的なプロセスを構築。

配分と補充プロセスの改革

最も注目すべき取り組みは、配分と補充プロセスの改革です。このプロセスは、適切な商品を適切なタイミングで店舗に供給し、顧客満足度を高めつつ売上最大化を図るものですが、以前はエクセルや過去の販売データを利用したマニュアル作業中心のプロセスになっており、消費者ニーズが市場ごとに異なるグローバル企業にとって非効率的でした。

そこで同社は、o9 デジタルブレインを活用することでスケーラブルかつユーザーフレンドリーなシステムを構築。次のような利点を期待しています。

  • 自動化とスケーラビリティ
  • ユーザーフレンドリーなインターフェース
  • サプライチェーンのリアルタイム可視化
  • AIを用いた需要予測
  • 補充と在庫管理の最適化

チームの能力強化とERP改革

改革推進においては、社内チームの強化も重要な要素です。アディダス社は配分・補充プロセスを管理するセンター・オブ・エクセレンス部門を設立し内製化することで、外注への依存を減らし、チームのオーナーシップ意識を高め、市場ニーズに対し迅速に対応する体制を整えています。

また、この小売改革と同時に行われているSAP R3からS4へのERP移行においても、運用の効率化やマニュアル作業の削減を進めています。このシステム移行は、単なる技術アップグレードにとどまらず、ビジネスユーザーの課題解決にも直結する取り組みとなります。

人が中心の変革アプローチ

今回の改革において、アディダス社が学んだ重要な教訓の一つは、チェンジマネジメントの重要性です。特に新システムを導入する際は混乱を招きがちですが、同社はユーザーを初期段階から巻き込み、スプリントレビューやフィードバックセッションを定期的に実施。ユーザーがプロセスに関与し、フィードバックを反映できるようにしています。

また、同社は変化には時間がかかることも理解しており、何年も同じ方法で業務を行ってきたメンバーにとって、変化への適応は容易ではありません。そのため、週次セッションを設け質問や懸念に対応し、オープンで継続的な改善文化を醸成しています。

今後の道のり

データ、技術、そして顧客中心のマインドセットを融合することで、アディダス社はD2C事業をさらに強化し、すべての接点で卓越したカスタマーエクスペリエンスを提供する体制を整えています。

敏捷性、内部の能力強化、チェンジマネジメントにリソースを集中させることで、同社は小売オペレーションを変革するだけでなく、金メダル獲得への明確な道筋を切り開いています。

※本記事は、2024年11月に米国で公開された記事の抄訳版です。内容および解釈については英語版が優先されます。

Request a Live Demo

Schedule a live, personalized demo with one of our industry experts.

About the authors

o9

o9

The Digital Brain Platform

米国ダラスに本拠を置くo9 Solutions(オーナイン・ソリューションズ)は、AIを搭載した次世代サプライチェーンプランニングプラットフォーム『o9デジタルブレイン』を提供しています。多様な業界の大手企業に導入されているo9デジタルブレインは、需要予測や供給計画、統合事業計画など、企業のサプライチェーンDXを強力に支援しています。私たちのミッションは、o9デジタルブレインを通じて、グローバル企業のサプライチェーン、商業、財務、サステナビリティにまつわる意思決定を変革することです。

follow on linkedin