出版流通におけるサプライチェーンの意思決定を支援
o9ソリューションズ・ジャパン株式会社(東京都港区、代表取締役社長:イゴール・リカロ、本社:米国テキサス州ダラス、以下o9ソリューションズ)は、丸紅株式会社(以下丸紅)が出資を行う新会社が提供するサービスにおいて、出版物の発行・配本量の最適計画における意思決定支援システムとして採用されたことを発表いたします。
丸紅グループが国内の大手出版社(株式会社講談社、株式会社集英社、株式会社小学館)とともに設立した株式会社PubteX (パブテックス)では、出版物に関わる様々なデータを活用することで、出版のサプライチェーンを統合的に効率化する新しいサービスを提供していきますが、このサービスの中核となる意思決定のためのシステム基盤として、o9ソリューションズが開発した「o9 Digital Brain platform」が活用されます。o9ソリューションズと丸紅は2020年8月に「Strategic Cooperation Agreement」を締結し、丸紅が展開する「デジタルSCMサービス(*1)」のコアエンジンとして「o9 Digital Brain Platform」を活用頂いており、今回の取組みを通じて両社の戦略的なパートナーシップを更に強化させ、サプライチェーンに課題を抱えるより多くのお客様に対し高付加価値なソリューションを提供してまいります。
PubteXの事業においてo9 Digital Brain platformが担うのは、PubteXが行う出版物の発行・配本量の最適化サービスのコアとなる重要な部分です。AIモデルにより生成された需要予測をはじめとする膨大なデータをもとに、発行・配本計画を立案し、担当者が参照したい情報をダッシュボード上に最も分かりやすい形式で提示することを可能にします。また、散在する在庫や返本数などを見える化し、情報の緻密な分析を図ることで、システムが提案する発行数や配本数の推奨値に対し、より適確な意思決定を行うことができる柔軟性も備えています。
o9 Digital Brain platformは、蓄積されたナレッジを駆使することで、サプライチェーン・プランニングと統合ビジネス計画のクオリティを新次元のレベルにまで引き上げることを可能にしたSaaS型ソリューションです。AI技術とデジタルツインの能力が組み込まれたo9のプラットフォームには、従来のSCMソフトウェアにはない意思決定を支援するための数多くの最先端機能が搭載されています。
- 対応が必要な業務プロセスを視覚的に認識できる「サプライチェーン・ネットワーク・ビューワー」を装備
- 大規模な計画(需給計画、基準生産計画、補充計画など)を超高速で自動立案
- 計画業務用のマスターデータ管理が可能
- what-ifシミュレーションやシナリオ比較を柔軟に実行
- 外部プログラムのプラグインを提供 (外部アルゴリズムの取り込みが可能に)
将来的にこうした機能を活用することにより、出版物のサプライチェーン全体の可視化や、発行・配本コストと売上のシミュレーションなど、より精度の高い計画立案に役立てていただくことも可能となります。
(*1)デジタルSCMサービス: o9が保有する先進的なテクノロジー、丸紅が保有するサプライチェーンの専門性、実行力を組み合わせてお客様のサプライチェーン課題(在庫の最適化、物流の最適化等)を解決するサービス
筆者紹介

o9 Solutions
The Digital Brain Platformo9は、デジタル ブレインと名付けたAIを搭載した、計画、分析、データのプラットフォームを提供しています。業界を問わず、これまでの時間がかかるサイロ化された計画からスマートに連携したインテリジェントな計画へのトランスフォーメーションを提案し、企業が、サプライチェーン、販促、財務などの部門を横断した意思決定を行えるよう支援しています。o9のデジタル ブレイン プラットフォームで、データの品質が根本的に改善されるため、需要と供給のリスクと機会を早期に検出できるようになるのはもちろんのこと、リアルタイムでWhat-ifシナリオが評価されるため、需要予測の精度を高められるようになります。さらに、販促計画や意思決定など、サプライチェーンがエンドツーエンドで連携されることから、仕入先や顧客などサプライチェーンに関わる全関係者が足並みを揃えられるようになり、需給バランスをインテリジェントに維持できるようになります。o9は、パートナーのグローバルなエコシステムに支えられ、顧客サービス、在庫レベル、リソースの稼働状況、ESGや財務などのKPIに素早くインパクトを与えられるイノベーションを提供し、エンドツーエンドの計画と意思決定機能で長期にわたる持続的なトランスフォーメーションの推進を実現しています。