
オリンパスのデジタルトランスフォーメーションジャーニー
開催概要
セッション概要:
ニコ・ヌエルジェンは、aim10xグローバル2023に参加し、ますます複雑化する製品ポートフォリオと顧客の広範な要望に対応できるよう、サプライチェーンを近代化したオリンパスの取り組みについて、詳細にお話しいただきました。また、オリンパスの計画と意思決定能力のデジタルトランスフォーメーションが、需要と供給の可視性と、リアルタイムの市場洞察に基づく「what-if」シナリオ計画を実行する能力を提供することによってどのように可能になったかについて説明していただきました。
講演者(英語での講演を字幕翻訳付きで配信):
ニコ・ヌエルジェン氏 / オリンパス株式会社 グローバルSCM担当SVP
ステファン・デ・バーセ / o9ソリューションズ CRO(Chief Revenue Officer)
受講対象者:
プランニング・テクノロジーの最新動向と将来の機能について理解を深めたいと考えていらっしゃるビジネスマネージャー、サプライチェーンおよびプランニング業務のご担当者様など
プログラム詳細
講演内容のポイント:
1. オリンパスは、機能別および部門別のリーダーシップ構造を備えたグローバル企業へと移行しました。社内には25以上の製造工場、40のERPシステム、そして世界中に90の事業体が存在するのに加え、地域ごとに管理されている数千のサプライヤーを抱えていたため、移行作業は複雑多岐を極めました。
2. 同社では移行にあたってサプライチェーンを再定義する必要があったため、オーケストレーター、リスクマネージャー、イネーブラーという3つの役割を同時に果たしていかなければなりませんでした。そして、統合、透明性、適切なデータとシステムの保有、変化への迅速な対応といった様々な要素を満たしながら、オリンパスはサプライチェーン変革の旅に乗り出しました。
3. 変革を成功へと導くために、いくつかの取り組みが実施されました。まず、製造、調達、企画、物流のそれぞれの機能を統合し、1 人の執行役員の直属へと集約しました。第二に、地域の機能を 1 つのグローバル機能へと移管しました。第三に、企業全体として適切な機能、テクノロジー、プロセスを構築するために、優秀な人材・ノウハウ・設備といった経営リソースを一つの拠点に集約するセンター・オブ・エクセレンス (CoE) を導入しました。
4. オリンパスがデジタル変革の取り組みから得た重要な教訓は、変更管理の重要性、外部の専門知識と内部の能力のバランス、および継続的なコミュニケーションの重要性でした。また、タウンホールミーティングやオフィスアワー、毎月のニュースレターなどを通じて変革の進捗状況を共有しました。
5. パンデミックにより、回復力と適応力のあるサプライチェーンとコスト削減が重要であることが再認識されました。また、サプライチェーンを構成する各々の組織の人材が、企業が混乱への備えを図ることの大切さを改めて理解し、変革おいてリーダーがチームのコミットメントを得る道も開かれました。
講演者

Nico Nuerbchen
SVP of Global SCM at Olympus

Stephan de Barse
Chief Revenue Officer at o9 Solutions, Inc.